ご挨拶/定款改正                   

2023年6月28日の第13回定時社員総会後に開かれた臨時理事会で理事長に再選されました宮本又郎です(1967年経済学部卒)。平素はクラブの運営につき、種々ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

 さて、このたび、定時社員総会において定款を改正いたしました。新定款の全文はクラブのHPに掲載しておりますが、改正の要点は以下の通りです。

 ・法人名を「一般社団法人大阪凌霜クラブ」から「一般社団法人神戸大学大阪クラブ」に変更。

 ・理事の定員を20名から30名に変更。

 ・理事の通算任期は48年、監事は通算任期2期8年を限度とする(旧定款では通算任期の規定なし)。

 ・会費の納入義務の明記(3年以上会費未納の場合、社員資格喪失)。

 ・社員の一時休会規定の新設。

 ・特別会員制度の新設

 ・事務局の設置 

 皆様ご存じの通り、当クラブは凌霜会の有志会員によって1934年に創立された大阪凌霜倶楽部をルーツとしています。その後、1976年に大阪駅前第一ビルの現在地に常設のクラブ施設を取得、2002年には母校が百周年を迎えたのを機会に、神戸大学全部局の卒業生を対象とするクラブに変わり、2011年には「一般社団法人大阪凌霜クラブ」として法人化、さらに、20214月からは、登記上の法人名はそのままにして、「神戸大学大阪クラブ」を通称としてきました。

 この度、新定款において、「神戸大学大阪クラブ」を登記上の法人名としましたのは、ALL神戸大学のクラブとしての名実を一致させるためであります。ときあたかも、昨年、神戸大学創立120周年を機に、「One Kobe Family」を掲げて、神戸大学にゆかりのあるすべての関係者からなる全学的な組織「神戸大学校友会」が発足いたしました。当クラブも、これまで以上に、すべての神戸大学関係者の交流、親睦の場としての役割を果たしてゆきたいと考えています。

 これまで当クラブの発展に多大の尽力をなされた先輩の方々にとっては、「凌霜」には深い愛着があると思います。この二文字が消えることについて、淋しさを覚えられる方も少なくないでしょう。今日、神戸大学は10学部、15研究科、在籍学生16000名弱を擁する我が国屈指の総合研究大学として発展しています。このたびのクラブ名称変更は、クラブの由緒ある歴史と伝統をしっかりと継承しつつ、母校と歩調をあわせてクラブの発展をはかっていこうとの主旨によるものです。先輩諸氏にはなにとぞご理解いただきたいと思います。そして、引き続きのご協力、ご支援を切にお願いするものであります。

 さて、私は、2015年(法人化後第4期)に江崎勝久前理事長を引き継いでから、8年理事長を務めてきました。その間、会員増強、各種イベントの企画、「維持協力金」の導入、シェフによる自前料理から取り寄せ料理への変更、施設のリニューアル、デジタル化等事務の合理化、人件費削減、セミナールームの売却、会費およびビジター料金の値上げ等々、クラブ運営および収支の改善に取り組んで参りました。これらは執行部を構成する南川和茂、岡部幸夫、東誠一郎の現3副理事長、西浦洋前副理事長、瀬野鋼太郞前支配人ら皆さんの献身的な協力を得て取り組んできたものですが、セミナールームの売却資金を得た20213月期を除いて、すべて赤字が続きました。

 とくにコロナ禍が続いた近年においては、収入が大きく落ち込み、多額のキャッシュアウトが続きました。コロナ禍が下火になるにつれ、クラブ利用は増えつつありますが、元通りになるかどうかは不透明です。また、以前から続いていた会員の減少、会費未納会員の増加傾向は3年間のコロナ騒ぎのなかいっそう強まった感があります。他方、流動費の削減に努力してきましたが、固定費(建物共益費、租税公課など)のウエイトが大きく、これ以上の経費の削減は難しい状況にあります。このままキャッシュアウトが続けば、近い将来、クラブ経営が立ちゆかなくなること必至です。

 このような状況下で理事長に再選され、私は大きなプレッシャーを感じていますが、私としては、やはり20201023日開催の臨時理事会で承認された以下の「クラブの定義(本質)」に従って、運営して参りたいと考えています。

 ①当クラブは、神戸大学関係者有志の交流と親睦をはかる社交クラブ、懇親クラブであり、通常の同窓会組織ではないこと。

 ②会員が常時集える場所が存在すること。何らかの形で飲食提供機能があること。

 ③クラブの運営に必要な経費は会員が負担すること。

 ④会員はクラブの運営に参加する権利と義務を有すること。

 このクラブの定義に照らすとき、どのようにしてクラブの機能(①と②)を維持するのか。固定資産の流動資産化による延命か、施設の思い切ったダウンサイジングか、会費の値上げなど上記③④の回復をはかるのか、近い将来におけるクラブの解散を覚悟すべきか等々、いまや、あらゆるオプションを排除せず、これからのクラブのあり方を真剣に検討すべきときです。このため、理事会ではこれからのクラブのあり方について、具体的アクションプランを検討、立案するタスクフォースを立ち上げることにいたしました。クラブが次の世代にとって負の遺産とならないよう、任期中になんらかの将来への道筋を見出したいと考えています。

 会員におかれましては、今日のクラブの危機的状況を共有いただき、運営への積極的参加、支援、ご協力を衷心よりお願いする次第です。

                  2023628日                      

                   一般社団法人神戸大学大阪クラブ理事長 

                             宮本 又郎

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